今回は「虫歯があると宇宙飛行士になれないのか?」を解説していきます!重力はどのくらい?宇宙空間における気圧は、地球上の大気圏内に比べて非常に低く、約0.3気圧程度です。これは、地球上の海面における気圧(標準気圧)の約1/300程度といわれています。また、ロケットの打ち上げ時などでは体重の最大 4 倍の G に耐えなければなりません。Gとは、地球上における重力加速度の単位であり、約9.8 m/s^2です。したがって、体重の最大4倍のGに耐えるということは、最大約39.2 m/s^2の加速度に耐えることを意味します。宇宙飛行士は、その加速度に耐えるために元々の身体能力の高さはもちろん、ハードな訓練を受ける必要があります。その中には有酸素運動や筋力トレーニング、バランス感覚を保つトレーニング、柔軟トレーニング、水中トレーニングなどが含まれます。適切な訓練を受けることにより、宇宙飛行士は、Gに耐えるための筋力の耐性を維持することができます。また、宇宙服は、宇宙空間での生命維持を支えるためにさまざまな機能が備わっています。宇宙空間では、重力が存在しないため、血液が下半身にたまりやすく、血圧が上昇することがあります。宇宙服を着用することで、血液の流れを促進し、血圧を安定させることができるのです。虫歯があると宇宙飛行士になれないの?虫歯があると宇宙飛行士になれないの?という質問ですが、結論から申し上げますと「きちんと治療をしていれば宇宙飛行士になれます」。ただし、昔はまだ医療技術が発展していなかったため、虫歯の治療で銀歯を被せていても少し隙間が生じてしまっていたのです。銀歯と歯の間に隙間があると、宇宙空間における気圧の変化によって空気が入り込み、歯に強い痛みが生じてしまうのです。そのため、昔は虫歯があると宇宙飛行士になれないといわれていました。ただし、現代でも宇宙に行く前に虫歯治療を済ませておくのは必須条件です。宇宙飛行士は、宇宙滞在前に定期的な健康診断を受け、口腔内の状態を確認しておく必要があります。長期間の宇宙滞在中は虫歯治療が難しいため、事前に虫歯の治療を終わらせておく必要があります。例えば、飛行機に乗っている時でも気圧の低下によって耳に負担をかけることがありますよね。同様に、宇宙空間での信じられないほどの圧力とそれに伴う振動の下で、古い詰め物、クラウン、またはブリッジが緩んだり外れたりする恐れがあります。未治療の虫歯も気圧の変化で大きな痛みを引き起こします。虫歯や歯周病が進行する?宇宙空間では、重力がほとんどないため、唾液が十分に分泌されず、口の中が乾燥しやすくなります。この状態が続くと、虫歯菌が増殖し、虫歯や歯周病が進行するリスクが高まります。また、宇宙空間では放射線量が高く、歯のエナメル質がダメージを受けやすくなります。そのため、宇宙飛行士になる予定の方は、虫歯や歯周病にならないように、人一倍しっかりとした歯磨きの習慣を身につけておく必要があります。骨密度が下がる?宇宙では、重力がないために無重力状態になります。空中を自由に浮遊したりすることができるのは楽しそうに見えますよね。しかし、宇宙で無重力空間に長時間滞在することで、骨が弱くなったり、身体に変化が生じることがあります。地球に戻った時に、骨密度の低下や筋肉の萎縮が起こることがあります。宇宙にいる間、宇宙飛行士の骨量は毎月推定 1% 減少する恐れがあるといわれています。骨形成に重要な役割を果たす細胞を骨芽細胞といいます。骨芽細胞はコラーゲンやミネラルを合成し、新しい骨を形成します。無重力状態が長期間続くと、骨芽細胞の形成が遅くなるので、骨の新陳代謝が低下し、骨量が減少してしまう恐れがあるのです。骨密度が低下すると、身体の様々な問題が起こります。例えば、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まることがあります。また、骨量の減少により、歯周病などが悪化してしまう恐れがあります。歯周病は、歯と骨の間の歯槽骨が吸収(溶ける)される病気であり、骨密度が低下すると症状が悪化することがあるのです。そのため、宇宙飛行士は、宇宙滞在中に骨密度を維持するために、運動や食事の管理などの対策を徹底しています。また、宇宙滞在後には、骨密度の回復に時間がかかるため、地球に戻った後も適切な管理が必要です。くま先生のまとめ今回は「虫歯があると宇宙飛行士になれないの?」を解説いたしました。宇宙飛行士の方でなくとも銀歯や被せものが劣化して隙間ができると、プラークがたまり、それが細菌の繁殖につながります。細菌が繁殖すると、再び虫歯になってしまう恐れがあるのです。また、隙間があると食べ物が入り込みやすくなるので口臭の原因にもなります。さらに、銀歯や被せものに隙間があると、咀嚼やかみ合わせの力が均等に分散されず、特定の部位に負担が集中してしまうことがあります。そのため、歯や被せものの破損の原因となることもあります。銀歯はおおよそ5年~7年で経年劣化をするといわれています。自費治療のセラミックは隙間ができづらく、むし歯になる可能性は極めて低いです。銀歯をセラミックに交換することも可能ですので、ご興味のある方は是非当院にお越しください。 市ヶ谷コンシェル歯科クリニック